アリとキリギリスのように
亀とウサギのように
ゆっくりでも、のんびりでも、
時に休んででも。
ひたすら前を向いて、
いや、下を向きながらでも前方向に向かって、
歩み続ける、、、、、、、。
でも、そればかりが正しいとは限らない。
『あ~、もう無理!やぁ~めた!』
と言って投げ出すことも正解。
日本人は特に、我慢だったり耐え忍ぶ事が美徳とされ、
褒められたら『いえいえ、たいした事ではありません。』
と言ってへりくだる、、、。
私は松下電器のかの有名な、松下幸之助さんの事をとても尊敬しています。
かつて独身時代、
ビジネス本やら精神論やらマーフィーやら、
とにかく本を読み漁っていた時。
経営本の思想、啓発本かなと確か手にとった記憶があります。
そこであまりの懐の深さに鳥肌が立つほど感動し、涙しました。
今でもそのエピソードと神様のようなお人柄を忘れません。
とある営業マンが、外商に出向き、
何百件も訪ねたにも関わらず、たったの一件しか顧客と契約できず、
頭を垂れて帰社しました。
どれだけ怒られるんだろうか、もう自分は営業には向いていないんじゃないか。
もう辞めてしまおうか、、、、、、。
そんな時、故松下社長はこう言ったそうです。
『君!よくやった!』
当然その営業マンは驚きます。
『君、百件もよう頑張っていってくれたな!
小さいそろばんで見たらたったの一件かもしれんが、
その一件が千件、一万件と増えるに違いない!
大きなそろばんで見たら上出来や!ようやってくれた!ありがとう!』
みたいな事をおっしゃったんですね。
もう営業マンが号泣して、その後会社の為に尽力したのは言うまでもありません。
勿論私も号泣。
勝手なイメージかもしれませんが、
勝負の世界と言われる営業の世界ですよ?
数字がでてなんぼな筈です(一般的には)
それを、会社のトップがこんな素晴らしい温かい言葉をかけてくれる。
外商にでて、寒い中沢山歩いて必死に交渉をしてくれた社員を、
心から労い、ありがとうと言ってくれる。
もう神様ですよ。
勿論、綺麗ごとばかり言っていては潰れてしまう事もあるでしょうし、
でも、【人を動かす】ってこういうことを言うのだと、
当時強烈に心に残ったエピソードでした。
嘘偽りのない、心からの声だったからこそ、
この営業マンはこの社長の為に、会社の為に、
奮起できたのだと思います。
人を動かすって、心を動かすことなんだなって。
現代社会はSNSの普及や、便利な世の中になって人との接点を持つ事が容易くなりました。
しかし、それと反比例して心の距離は遠ざかる一方です。
形ばかりの幸せアピールに、見栄、虚勢。
自分が幸せだったら、静かに噛みしめていればいいものを。
赤の他人にまで知ってもらう必要があるのか?
と感じる人もいるでしょう。
私のこのブログももとはと言えば、
経験を生かした発信を、、とはいえ、
結局は自己満足でしかないのかもしれません。
勿論、こんな事をやるとこんな風に楽しいから是非皆やってみて!
とか幸せのおすそ分けだったり、わかちあいは素晴らしいことだと思います。
そうではなくて、ただのマウンティングであったり、
そういう人に限って中傷は逸早かったり。
便利なITに人間の方が振り回されてしまう事自体がなんだか悲しい。
人間の心が機械に踊らされてしまう事が悲しい。
そうやって、どんどん間接的になんでも言ってしまえることで、
感情を持った人の心が見え辛くなってしまって、
生き辛くなってしまうこと程侘しいものはありません。
話は冒頭に戻りますが、
私はふんぞり返って偉そうにしている人よりも、
謙虚で腰の低い方が大好きですし、見習いたいなあといつも思っています。
(たまに真逆なタイプがある意味羨ましい時もあったり。それは否定できませんが。)
現代社会では、顔が見えずらいからこそ、
ふんぞり返ったり、強気に出れたり。
本心が見えずらいと思うのです。
そうした生きずらい世の中だからこそ、
辛い事と苦労は別で、
また苦労することだけが美徳でもなくて、
なって言ったらいいんだろう、、、、、、。
逃げ出したくなることがあっても、
至って不思議でもなんでもないのです。
だからこそ、耐え忍ぶとか、
逃げたら負け、、、、
じゃなくて【逃げるが勝ち】
それもまた美徳なのだと感じた一日でした。
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