カサンドラ関連書籍 おすすめと感想③

カサンドラ

旦那さんはアスペルガー奥さんはカサンドラ

野波 ツナ 著; 宮尾 益知 監修; 滝口 のぞみ 解説

最近ますます知名度が上がってきた漫画家の野波ツナさんと、

アスペルガーカサンドラについて多く監修や出版されている宮尾・滝口両先生による書籍です。

※一部ネタバレを含む内容もありますので、これから読まれる方はお気をつけください。

旦那(アキラ)さんがアスペルガーで、著者でありアキラさんの奥さんであるツナさんは日に日に体調が悪くなり、気がつけば涙が止まらない、、、、、。

そんな追い込まれていく様子が手に取るようにわかります。

漫画が主で、漫画10ページ程→解説文1ページが交互に展開され、

大変読みやすく141ページあっという間に読み終わりました。

最後に【カサンドラからの回復10段階】が1コマずつ書かれているのですが、

これが本当にわかりやすくて良かったです。

今自分が実際どの段階にいて、これからどんなステップを踏んでいけばよいのかがわかります。

あと、【カサンドラな妻たち100人の想い】というリアルなカサンドラからの意見や実情を集めた声が書かれているのですが、これがまた切実です。

生々しいというか、綺麗事では済まされない当事者だからこその声が聞けてよかったです。

私だけじゃないんだ、一人じゃないんだという明るい兆しが見えるのではないでしょうか。

この本で救われる事は、アキラさんとの出会いを否定していないところです。

出会った時、何故惹かれたのか。

どんなところが魅力的に映ったのか。

それはあくまで自分自身を癒す段階までこれたからこそと思うのですが、

そこまでいきつけたツナさんは凄いな、、と素直に思います。

別居したり自助会に参加したり、やはりどこかで行動を起こすことは必要なのだと痛感しました。

それと共に、自分にはまだそこまでの勇気がないなとも思いますし、

決断に悩むからこそツナさんが羨ましかったり、、、、、。

先に進むツナさんを応援したくなると同時に、勇気付けられました。

前向きにこれからの人生を歩みたい、

今の自分がどういう状況で、これからどうして生きていったらよいのか。

そんな風に悩む方には是非おすすめしたいと思います。

結局は離れるしかないんじゃないの?とネガティブな気持ちになってしまいそうな方は、少し心に余裕ができてから読んでみても良いかもしれません。

この”旦那さんはアスペルガー奥さんはカサンドラ”は、シリーズで出ているようなので、ご自身に合わせた内容の本を探されてはいかがでしょうか。


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