報われない毎日

カサンドラ

ふと、いつからこんなに自尊心がなくなったんだろうかと思いました。

どちらかと言うと、

昔は自分の意見をはっきり言う性格で、堂々としていました。

それがいつしか若気の至りと言う事に気づき、

挫折なども味わいながら、少しずつ驕り高ぶっていた自分が恥ずかしく、

時に省みながら、謙虚になっていきました。

いざと言う時は勿論伝えますが、

そうでなく、別にこちらが折れれば良いことは、

柳に風と言った感じで。

相手の考えを受け入れられるようになってきたんですね。

そこまではよいんです。

気が付いたら、

相手はこう思うんじゃないか。

こんな事を自分なんかが言っていいんだろうか。

常に相手の顔色を伺うようになっていました。

明らかに健全な気遣いとはまた違います。

(純粋に思いやる気持ちはあるにせよ。)

優柔不断というか、芯が無くなったというか。

あれ?

自分が本当に思っていることがわからない。

言いたいことが仮にあっても言えなくなりました。

どうしてなんだろう?

いつからこんな風になってしまったんだろう?

気が付きました。

自己肯定感の欠如です。

ASDとの生活で日々刻み込まれる理不尽さ。

奴隷のような生活。

(語弊があるかもしれませんが、ASDと共同生活を送られている方にはこの感覚が解る筈。)

こちらの願いなんか叶えられない。

ささやかな願いすら。

いつも癇癪やら逆ギレやらに心をかき乱されて、

(心乱されない崇高な方、いらっしゃいますか?

もしいらっしゃったらコツを教えて欲しい。)

擦り切れる一方。

こちらが相手の要望に応える事は多々あっても、

その逆は無いに等しい。

稀にあって喜んでいると、

喜びも束の間、すぐさま地雷を踏んで癇癪やら屁理屈、、、、、。

それに対して常に不快な感情MAXで、

眉間に皺を寄せてしまう自分を好きになれるわけがありません。

もうね、本当に酷いもんですよ。

人相悪くなったなぁ、、、、、、って。

鏡を見る度に思います。

無茶苦茶殺気立ってますから(笑)

なので、笑顔のトレーニング。

これは独身時代からよく仕事前や人と会う前にやっていた事なのですが、

最近あまりできていませんでした。

でも、ふとした時に、

喝を入れる意味も込めて、鏡ににっこり微笑みます。

そしてより自然な笑顔をできたら自分を褒めます。

(なぁんだ、まだちゃんと笑顔できるじゃん。)

って。

作り笑顔でもなんでもいいんです。

形から入ったって効果ありますから。

そして、形から入って心が少しだけほぐれるのです。

※本当に怒り心頭な時は、きちんとその怒りの感情に向き合ってくださいね。

怒りに蓋をすると体に毒ですから、、、、。

ここでは、少し怒りが収まって、ああ疲れた、、、

という事後に効果的です。

さっきまで怒ってたけど、リセットできる私偉い!

などなんでもよいです。

とにかくこんな過酷な環境の中、笑顔を作れたぞ!

という感じで、自分で自分を褒めてあげてください。

お笑い芸人の真似をするも良し、

思い出し笑いするもよし。

因みに私が無気力になった時、作り笑顔すらもする気力が無い時は、

お笑い動画をみます(笑)

中には、気に入って見過ぎてオチが解ってしまうという、、、、。

それでも、おもしろければなんとなく笑ってしまいます。

騙されたと思って、ご自身の好きなネタを探してみてください。

誰かしらツボにハマる芸人さんが出てくると思います。

笑いは特効薬とはよく言ったものです。

昔ドイツナチス軍によるアウシュビッツの収容所では、

最後まで生き残った方の自伝として、

一日一回で良いので仲間同士でお互い笑い話をしたそうです。

当然奴隷のような過酷な肉体労働に加え、

生きるか死ぬかの切羽詰まった状態が続くわけですから、

精神的にもギリギリです。

そんな中、生きる希望として、

小話をして『ははは、、、、、。』

と力なく笑う事を心掛けたそうです。

周囲の仲間がどんどん力尽きて行く姿を目の当たりにしながら。

最終的に開放され、無事生き残ったわけですが、

いかに笑いが心身によいか、明日への活力を与えてくれるかが理解できました。

鏡の中の自分を、笑いかけてくれる別の誰かと思う事も効果がありそうです。

自分に対して微笑みかけてくれる人がいるという安心感は、

生きていく上で必要です。

さて、報われない毎日というヘビーな題名ですが、

私はきっといつか報われる日が来ると信じることを、諦めたわけではありません。

諦めきれないといった方が近いかな。

でないと、生きるのが嫌になりませんか?

ご褒美、欲しいですよね?

だってこんなに頑張っているのだから。

見返りとはまた違って、当たり前のような平穏な日常を送ることは、

時間と共に不可能ではないと思いたいのです。

願いです。

それはひょっとしたら、

距離を置くということになるのかもしれません。

環境を変えることになるのかもしれません。

必然的に変わるのかもしれません。

ただ、諦めたらそこで何かが途絶えてしまうような、、、、

良い意味での諦めとはまた別の話です。

いつか必ず平穏な日々を送るんだという野心だけは、

忘れずにいたいなという思いです。

このままズタボロなまま一生涯を終えるなんて、

私にはとても耐えられません。

なので、どんなに小さな事でも、

前に進む何かを常に感じ取っていたいなと思いました。

カサンドラの皆さん、

毎日お疲れ様です。

もしASDとの共同生活で心すり減るのならば、

対ASDだけではない世界を一緒に突き進んでいきたいですね。

一日の中のたった一時間だけでもいい。

その時だけは全ての荷物を降ろして、

自分の事だけを考えてみませんか?

大丈夫です、ここにも味方はいます。

周囲のわからない人たちは、経験したことがないから解らないだけです。

本当に心配してくれる人(その距離にいる人)なら、

解らないなりに理解しようと、調べたり勉強したりして歩み寄ってくれる筈です。

あまり関わったことのない第三者に言っても、

当然当事者意識はないですし、ましてやASDの事を知らなければ、

理解などどだい無理な話です。

『みんなどこもそんなもんだよ。』

『うちと一緒だね。』

なんて言われて傷つくのが関の山です。

勿論お相手には悪気がなく、

むしろ共感(にはならないのだけれど)して慰めようとしてくれているのかもしれません。

なので、そこで貴方が傷ついてしまうのは本当にもったいないし、切ない。

お互い解って欲しい、解っているつもり、

になって苦しむのなら、

差支えのない日常会話だけを楽しんだ方が得策です。

本当はすぐさま誰でもいいから話を聞いてこの苦しみを解ってもらいたいですよね。

その気持ちは本当によく解ります。

ただ、そこでより苦しむのならSTOP!してほしいです。

専門家ですら身内にASDがいなければおそらく理解はできないと思います。

実際に関わって苦しんだ人でなければ解らなくて当たり前なのかもしれません。

(あの違和感、

言葉にして伝えようとすると、なんか違うんですよね。)

話は最初に戻りますが、

自己肯定感を回復することはとても大切です。

そして悲しいかな、対ASDに回復させてもらうことは困難です。

だからこそ、

自分だけの世界を作ることは、大切な大切なことだと思います。

お花を育てるのも良いと思います。

毎日せっせと水をあげてお世話をすると、その結果綺麗に咲いてくれます。

これもささやかな報われることですよね。

世話しただけ綺麗に咲いてくれるという。

お料理でもなんでも、手間暇かけて【自分の為に】作ってみてください。

たまにはランチに豪華なシーフードを買ってきて、

外で食べたらおいくら?なんてものを独り占めしたっていいと思います。

(私は結局家族の分まで買ってしまう(笑)んですが、それもまたよしで。)

カサンドラの方は自己犠牲タイプが多いと言われていますね。

ひょっとしたら、自分だけ○○してはいけないという罪悪感のような想いが、

心の奥底に眠っているのかもしれません。

自分だけ幸せになってはいけない、、、というような。

(違ってたらすみません、、、、。)

ASDはもしかしたら、

貴方も私みたいに、こんな感じで好き勝手自分の事考えて色々感情も出していいんだよ!

と教えてくれているのかもしれません。

いつだったか、ASDの娘の真似をして私が駄々をこねていたら、

きょとんとした顔をしていました(笑)

よっぽど珍しかったんでしょうね。

そして面白いエピソードがあったのですが、

娘のいつもの屁理屈に腹を立てて、夫(ASD疑いあり)にその内容を話したんですね。

そしたら、

『あいつは本当におもしろいな~!』

と言って吹き出して笑っていたんです。

あまりにも面白そうに笑うので、つい私もつられ笑い。

あれ?そんなに怒る事じゃなかったのかな⁉なんて力が抜けました(笑)

娘と同じタイプだから、気持ちが解るのかもしれません。

受け止め方がこんなに違うものなのかとビックリしましたが、

あ、でもこの受け止め方になれたらきっと毎日楽だろうな~なんてぼんやり思っていました。

娘も夫もそうなんですが、

良い意味で忘れっぽく、また人に対して寛容な所があります。

(その揉めている最中の癇癪は激しいものですが、そんなに尾を引かない)

尾を引かないから大切な事もすぐ忘れる(笑)

諸刃です(笑)

光と影。

いつか報われる日がきますように。


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